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これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。
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セルジオ・アウグスト
(Sergio Augusto)
『バルキーニョ・ヂフェレンチ(Barquinho Diferente
)』(1965) セルジオ・アウグストはサンパウロ出身のシンガーソングライター。カルロス・リラをさらにソフトにしたようなヴォーカルが非常に心地よく、ギターも上手い。このアルバムは1965年の作品でクラウデッチ・ソアレスがセルジオとのデュエットで一曲参加。男性ヴォーカルのボサノヴァ作品としてはなにげにかなり上位に食い込むのではないかと思える出来の良さで、アレンジ、サウンド的にも文句の付けようの無い真正ボサノヴァアルバムです。
セルジオ・メンデス
(Sergio Mendes 1941-)
渡米組ミュージシャンの中で最も成功した人物。もともとバリバリのジャズ指向だったのですが女性ヴォーカルをフィーチュアしたブラジル66で一転してポップ路線に転向し「マシュケナダ」を世界的に大ヒットさせました。その後も時代の空気を敏感に取り入れ常に新しい感覚の作品をリリースし続けています。
『マシュ・ケ・ナーダ(Sergio Mendes Brasil66)』(1966)
ジャズボサ・アーティストからポップ・アーティストへの一大転換作品。65でもヴァンダ・サーを起用したヴォーカル作品を作っていましたがここまでポップ寄りの「売れる」作品を急に作り上げたのは神憑かり的。ビートルズの「デイトリッパー」も取り上げています。
『ブラジル’65(Brasil65-Wanda De Sah)』(1965)
66で世界的ヒットを飛ばす1作前の作品。こちらは66のような男女混声コーラスではなく、ヴァンダ・サー1人のヴォーカルを起用し、リズム的にも正統派なボサノヴァを踏襲した、ある意味“ボサノヴァの見本”のような作品。66を聴いた後にこの作品を聴けば、セルメンがいかに66で新しいサウンドを創りあげたのかが理解できることでしょう。ホジーニャ・ヂ・ヴァレンサのギター、バド・シャンクのサックスも素晴しいです。
ソニア・ローザ
(Sonia Rosa )
『スパイスド・ウイズ・ブラジル(SPICED WITH BRAZIL)』
60年代末にブラジルからやってきて日本で活躍したボサノヴァ歌手ソニア・ローザ。そのキュートな歌声はほんとうに素晴らしく、世界的に見てももっと知られるべきですね。このアルバムは1974年にソニーがステレオを買った人へのプレゼントとして制作した非売品だったらしいのですが現在ちゃんとCD化されています。 ルパン3世の音楽で有名なオオノ・ユウジ氏のグループの伴奏で「ヒアズ・ザット・レイニー・デイ」「ユー・メイク・ミー・ブランニュー」とかブラジル音楽とは関係ない曲も歌ってますが、ちゃんとエドゥ・ロボの「カーザ・フォルチ」、シコ・ブアルキの「アトラス・ダ・ポルタ」そして「コルコヴァード」など正統派ボサ&MPBも演奏しています。グルーヴィーな面を評価した紹介が多い気がしますが、ボサファンへのおすすめはずばりラストの「ショーヴィ・ラ・フォーラ」。 チト・マヂの作った渋いこのナンバーをソニアは全くのギター1本で弾き語っていますがこれがとてもいい。これぞボサノヴァですね。
シルヴィア・テリス
(Sylvia Telles 1934-1966)
デビューする前にはジョアン・ジルベルトの恋人でもあった歌姫。ボサノヴァ誕生以前から活動していた人だけあって、マイーザにも少し似たしっかりした歌唱力を持っています。とはいえ決して大げさな歌い方ではないので、もともとボサノヴァ的な感覚を持った歌手だったのでしょう。交通事故により32歳という若さでこの世を去りました。
『ボッサ・バランソ・バラーダ(Bossa Balanco Balada)』(1963)
この年に結婚したアロイジオ・ヂ・オリヴェイラの創設したレーベル“エレンコ”で録音したアルバム。クールな独特のエレンコサウンドの上でシルヴィアは上品に情感たっぷりに歌い上げています。マエストロ・ガヤによるアレンジも秀逸。
シルヴィア・テリス、ルシオ・アルヴィス&ホベルト・メネスカル(Sylvia Telles,Lucio Alves & Roberto Menescal)『ボサ・セッション(Bossa Session)』(1964)
これもエレンコ作品。ルシオ・アルヴィスというボサノヴァを作った世代が尊敬していたクルーナータイプの男性歌手とのセッションアルバムで、2人のデュエット、ソロ、そしてバックを務めるホベルト・メネスカル・バンドのインストと多彩なタイプの曲が収められています。どれもがこれぞボサノヴァといえる上品で軽妙なエッセンスにあふれる典型的エレンコサウンド。ちなみにエレンコのジャケットはこのアルバムのようにモノクロとアクセントの赤色がトレードマークになっているので、他のジャケットもぜひチェックしてみてください。
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