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これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。
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レニー・デイル
(Lennie Dale)
ボサノヴァのダンス・ステップを考案したことで有名なアメリカ人振付師。エリザベス・テイラー主演映画『クレオパトラ』の振付アシスタントをしていたという経歴の持ち主でその実力は折り紙付き。初期エリス・ヘジーナのステージ・アクション及び歌唱方にまで影響を与えました。
『ウン・ショウ・ヂ・ボッサ(Um Show de Bossa
)』(1963)
コパカバーナにあった“オー・ボン・グルメ”というナイトクラブでのライヴ盤。英語と英語なまりのポルトガル語によるヴォーカルは、振付師といえどアメリカ仕込みの本格的なもので、音だけでも充分楽しめます。バッキングはルイス・カルロス・ヴィーニャス率いるピアノトリオ、ボッサ・トレス。リズミカルなショーの性格上ドラムのエヂソン・マシャードが大活躍するダイナミックな演奏を聴かせます。後半ではレニーによる“ダンス・ステップ”の講義もあり、映像が残っていたら楽しいだろうなと思わせます。
レニ・アンドラーヂ
(Leny Andrade 1943-2023)
『エスタモス・アイ(Estamos Ai
)』(1965)
ジャズ系のしっかりした女性ヴォーカルのボサノヴァを聴きたい人にはレニ・アンドラーヂをおすすめします。特にこの1965年のアルバムは、エウミール・デオダートの超ゴージャスな管弦楽アレンジの上で縦横無尽に舞う完璧なレニのヴォーカルが圧倒的でカッコ良すぎです。これが22歳のヴォーカルとは…。そう、デオダートもこの時22歳。天才音楽集団といえるでしょう。
『コイザ・フィーナ(Coisa Fina)』(1994)
ギターと歌だけでかっこいいアルバム無いかなとお探しの方にはこのアルバムをおすすめいたします。ウイスパー系ヴォーカルを期待されるとちょっと違いますが、とにかくホメロ・ルバンボのギターが凄い。ホメロはニューヨークで活躍中のブラジル人ギタリストで、ジャズからボサノヴァまでなんでも弾きこなすテクニシャン。このアルバムではパワフルなレニのヴォーカルに負けることなくガット・ギターのみでバリバリ弾きまくっています。ギタリスト要チェック作品。
ルシオ・アルヴィス
(Lucio Alves 1927-1993)
『バランサンバ(Balancamba
)』(1963)
ルシオ・アルヴィスはボサノヴァ誕生以前からモダンな歌唱法でカルト的な人気のあった男性歌手。このアルバムはME-2のレコード番号が示すようにエレンコが最初期にリリースしたタイトルの1枚。ボサノヴァ派以前の歌唱スタイルとはいえ、上品さがにじみ出た歌声は、彼が影響を与えた世代が作ったボサノヴァ曲にぴったり。全曲ホベルト・メネスカル&ホナルド・ボスコリの作品というのもボサファンにはうれしいところ。
ルイーザ
(Luiza 1942-)
『ルイーザ(Luiza)』(1965)
本業の教師の合間に歌手活動をしていたというルイーザの唯一のアルバム。冒頭のシコ・フェイトーザ作「アバンドーノ」がけっこうベタなマイナー曲なので、歌謡路線?と思わせますが、それ以外の曲はマルコス・ヴァーリ、ホベルト・メネスカルらの純粋ボサノヴァ路線。モアシール・サントスのアレンジ、ジェラルド・ヴェスパールのギターによる、ゴージャスなサウンドに包まれたルイーザのヴォーカルはとてもナチュラルで魅力的。
ルイス・ボンファ
(Luiz Bonfa 1922-2001)
映画「黒いオルフェ」の挿入曲「カーニヴァルの朝(Manha De Carnaval)」を作曲した驚異的テクニックを持つギタリスト。彼はボサノヴァ世代よりも少し年長でムーブメントが始まる前から既に名のあるミュージシャンでしたが、ボサノヴァをきっかけとしてアメリカに進出し大成功を収めました。ジョアン・ジルベルトも「ボンファに捧ぐ」という曲をつくっています。
『ブラジリアーナ(Braziliana
)』(1965)
奥さんのマリア・トレードと作り上げた夢のような世界。ボンファのギターもさることながら彼女の歌がこれぞボサノヴァなささやきヴォイスで心地好いです。ちょっと甘すぎる部分もあるけど歌もの好きがボンファを知るにはいいアルバムです。
『新たなことづけ(Recado Novo De Luiz Bonfa)』(1963)
ギター名人のボンファが全編ヴォーカルを聴かせる唯一のアルバム。オーケストレーションの雰囲気が少しイージーリスニングっぽくはあるものの、脱力したボンファのソフトなヴォーカルがそのムードにマッチしていて心地よく、古き良き時代の映画音楽を聴いているよう。小野リサの秀逸なカヴァーが印象的だった「ミニーナ・フロール」のオリジナルヴァージョンも収録している要チェック作品。
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