その他のブラジル音楽ディスクガイド > C
これだけはチェックしておきたい重要アーティスト、おすすめアルバムをアルファベット別に紹介しています。
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カエターノ・ヴェローゾ
(Caetano Veloso 1942-)【MPB】
ロックリスナーに最もお薦めしたいMPBアーティスト。ジョアン・ジルベルトに影響を受けながらもジョアンにはなかった英米ロックの要素を取り入れブラジル音楽の可能性を押し広げました。60歳を越えた今でさえ常に新しいことに挑戦し続ける姿勢もロックリスナーに共感できる部分ではないでしょうか。常に「今」がキャリアの頂点ではないかと思わせる作品の完成度は留まることを知りません。2005年の来日ライヴ公演ではパフォーマーとしても超一級であることを証明しました。
『ドミンゴ(Domingo)』(1967)
多面性のあるカエターノですがボサノヴァファンにお薦めするとなるとやっぱこれ。同郷のヒーロー、ジョアン・ジルベルトもカヴァーした「コラサォン・ヴァガヴンド」の本人ヴァージョンは必聴です。同じバイーア出身のガル・コスタの歌声もいつになく可憐な永遠の名盤。
『カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)』(1986)
ニューヨークのノンサッチレーベルに録音された、全編弾き語りによるアルバム。“声とギター”という最小限の表現手段で再録音された彼の代表曲の数々が素晴しい。その他も5曲目ではボサ・メドレー、6曲目ではなんとマイケル・ジャクソンの「ビリージーン」〜ビートルズの「エリナ・リグビー」のメドレー演奏など聴き所満載。
カルトーラ
(Cartola 1908-1980)【Samba】
『カルトーラ第1集&第2集 “人生は風車~沈黙のバラ"
』
カーニヴァルの時にパレードをするサンバのチームのことをエスコーラ・ヂ・サンバというのですが、そのなかでも名門中の名門『マンゲイラ』の創設者がこのカルトーラ。このアルバムは68歳の時のアルバムですが、そんな高齢を感じさせない瑞々しい感覚が素晴らしいです。カッコよさだけを追い求めるものの、何年後かにはものすごくカッコ悪いものになってしまうポップミュージックとは次元の違う芸術性すら感じさせます。ボサノヴァのように複雑なコード進行を使っているわけではないですが、心に染みるメロディーラインとサンバ独特の7弦ギター(名手ヂノによるもの)やパンデイロ等のサンバ独特のバッキング演奏をぜひ聴いてください。映画『セントラル・ステーション』の最後に使われてた「自分を探して」がこのCDに入っています。
セルソ・フォンセカ
(Celso Fonseca 1956-)【Contemporary】
『ジュヴェントゥーヂ/スロウモーション・ボサノヴァ(Juventude/Slow Motion Bossa Nova)』(2002)
現代のブラジルで上質な上に単なるオリジナル・ボサノヴァの焼き直しでない音楽を作れるのはセルソ・フォンセカをおいてほかにいないといえるでしょう。ギター、ヴォーカル、アレンジの全てがとても魅力的でバランス感覚も最高。ミゲル・ヒオ・ブランコのカラフルなジャケ写に包まれた麗しい音は、きっと貴方にリッチな疑似ブラジル体験をさせてくれるはず。ちなみに共作者のホナルド・バストスとは詩人で、上質なボサノヴァ/MPBの再発、新譜をリリースしているドゥバス・レーベルのオーナーです。
シコ・ブアルキ
(Chico Buarque 1944-)【MPB】
独特の物語的詞世界がブラジル国民から絶大なる支持を得るシンガーソングライター。非常に変わった声質なのでヴォーカルの上手さを求める方にはとっつきにくいかもしれませんがブラジル音楽ファンなら聴いておくべき重要人物です。デビューしたときにはサンバの名ソングライター、ノエル・ホーザの再来と称賛されました。
『シコ・ブアルキ・ヂ・オランダVol.2(Chico Buarque de Hollanda, Vol. 2)』(1967)
RGEからのこのセカンドアルバムにはエリス・へジーナやナラ・レオンのカヴァーが印象的なデュエット曲「仮面舞踏会の夜」をはじめ「コン・アスーカル・コン・アフェイト」「ケン・チ・ヴィウ、ケン・チ・ヴェ」などリオに住む人たちを小説的視点で描いたシコにしか書けない名曲が多数収録されています。
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